20240825(日)
虎と分身
▼現在、8月25日の朝9時56分。いままさに、猛烈に思い悩んでいる。本日8月25日18時からの阪神広島戦前にコレを書くのか、試合後の結果を踏まえて綴るのか。そもそも「虎と分身」というタイトルは、2週間のお休みをもらうお盆前のプランだった。つまり、8月9日とか10日とか11日とかの週末の頃。あぁ、あの頃はよかった。阪神には連覇の夢があった。いや、本日時点で夢が完全に破れたわけではないのだけれど、試合前のいまの時点で首位広島と5ゲーム差、もし負ければ6ゲーム差。阪神目線だと、2位に巨人がいることも絶望感に拍車をかける。ま、勝てば4ゲーム差なわけで、首の皮0.5枚ぐらいで希望が持てる。よし、信じよう。試合後に書こう。今季の阪神タイガースは、何度も何度も、この首の皮1枚(あるいは1枚未満)状態から生き残ってきたのだから▼というわけで、試合前のいまは「分身」だけ。フリーランスのライターであれば、誰もが一度は思うことを、何度も何度も考えていた夏だった。「俺がもうひとりいたら」。あるメールの書き出しに「書いても書いても唐澤です」と書いたのだけれど、まさにそんな感じ。いや、某書籍企画だけを書いても書いてもな時期は、それもまた楽し、だったのだが、レギュラーワークが重なり始めた頃からが、アイワナ分身だった。でもですよ。そうなのです。だった、なのです。ふふふ。なんとか乗り越えた、はずだ▼逆に、「この人、分身がいるんじゃないか?」と思ってしまう豪の者がたまに存在する。10年ほど前までの笑福亭鶴瓶さんがそうだったし、いまならば、ラッパーのAwichさん。僕がヒップホップ好きで、主に動画でチェックしているからタイムラグがあるのかもだが、それにしても自身の楽曲制作とフューチャリングと呼ばれる客演と、そのほかライブ出演等が八面六臂すぎる。すごい。おそらく、マネージメントスタッフにも優秀な人がいるのだろう。もしも、マネージメントも自身で管理していたとしたら? すごい&すごい。憧れの分身びとだ▼さてさて、いま、16時34分である。17時30分から理容室の予約があるから、あと10分ぐらい書いていたいので、ふと思い出したことを自身へのメモがわりに記しておく▼8月11日の日曜日、阪神タイガースの高橋遥人投手が復活した。5回を投げて無失点奪三振7で、1025日ぶりの勝利。阪神ファンはみんなが口を揃えて言う。「最高の補強!」。そして、8月23日も首位広島に投げ勝っての2勝目。ここへ来ての遥人復活は、まさに「最高の補強」だ▼ところが、多様性の令和の時代、阪神およびプロ野球に興味のない人にとっては、高橋遥人がどれほどの逸材かは、まったくわからない存在らしい。3年間ほとんど活躍していないどころか、支配下登録から外れて背番号が129だったのだから、それもまぁ無理もない話。なのだけれども、復活登板2日前に、まったくの偶然で後輩の奥さんが高橋遥人と友達だと聞いてひとりテンションの上がった僕。ところが、その後輩はプロ野球にほとんど興味がなく「すん」な状態。彼は野球好きではないが、音楽全般に詳しいので「日本のヒップホップの若手でいうと、LEXぐらいすごいよ」というと「そんなに!」とようやく伝わっておりました。読者の皆様でヒップホップに興味がない人は、さらにイメージがわかないと思いますが、ご自身の好きなジャンルの若手のすごいヤツを思い浮かべてみてください。それが、高橋遥人です▼さてさてさて。いま、22時すぎです。ふふふ。やりました。2年目森下の逆転3ランなどで広島に辛勝。自慢のリリーフ陣が3点取られたりはして、快勝ではありませんでしたが、この時期は勝てばなんでもOK。この3連戦を3連勝がベストではありましたが、勝ち越しです。よかったぁ、勝利も、虎を信じた自分も。ま、それでも、首の皮0.5枚ぐらいなのですが(唐澤和也)