20240726(金)
小耳に挟みきらなかった話
▼金曜日が終わるまでにあと35分。下書き未満の(こういうこと書こうかな)というメモは残しておいたのだが、はたしてどうか。金曜日中にいけるのか? とりあえず、書き出してみようと思う。いま、ふと思い出したのだけれど(なにを書こうか悩んでいる暇があったら書き始めたほうがいい。そして、書き始めたらとにかく最後まで書いてみるのがいい)と誰かが言っていた。誰だっけ? たぶん、物書きの先人だった気がする▼今週は小耳に挟むも、小耳では挟み切れない、強めの言葉が耳に残った。知り合いのデザイン事務所での話だ。印刷所のIさんが、大都会・東京外苑前のとある駐車場で車を停めようとしたら「10分500円」と書かれていたという。高い。いくら外苑前でもお高い。別の駐車場を探そうと、いったん停めた車を走りださせようとしたその時。駐車場のすみっこのプレハブ的な建物から、オーナーらしき人が小走りに駆け寄ってきて、言った。「いくらにして欲しい?」。大都会外苑前で、値切るって。いや、値切るのは停めるほうの立場の人の言葉だから、なんて言うんだろ? 値切らせたがるって! 結果、Iさんは、まんまと「1時間1500円」に値切ったそうだ▼さて、ここまで20分。金曜日が終わるまで、残り15分だ。意外といける気がしてきたけれど、今週、一番考えたことは「もしも、クリストファー・ノーランが傑作漫画『チ。』を映画化したのなら?」であった。というか、映画化してほしいと切に願う。最近、寝る前の10分ほどの読書が習慣付いていて、その時間がそれはもう至福の時なのだけれど、コミックス8巻にわたる『チ。』を何日間かかけて再読して、やっぱり傑作だなと。初読時には気づけなかったあんなことやこんなことを、クリストファー・ノーランだったら、どう描くのだろうと想像した次第であります▼ちなみに、未読の方のためにひとこと添えると、『チ。』は作品内ではC教としているが、それはもうはっきりとあの宗教なわけで、地動説と天動説をめぐるお話だったりもする▼あと2分。先程の印刷所のIさんが、大都会・東京外苑前のとある駐車場で値らされた話には続きがある。「10分500円」のところ、「1時間1500」に見事に値切ったIさんだったが、我々のその日の打ち合わせは、まさかの10分で終わったのだった。あ、土曜日になっちゃったけど、ま、いっか。おやすみなさい(唐澤和也)