20220803(水)
ロケハンが好きです①

▼ロケハンってやつに行ってきた。今年は大きなレギュラー仕事が1ヶ月以上前倒しのため、撮影の準備のためのロケハンも例年よりも早めの動きとなる。ロケハン、すなわちロケーション・ハンティング。ハンティングには狩るという意味だけでなく、追求するというニュアンスも含まれるらしいから、撮影場所を追求してこだわって探す、すわわちロケハン。元々は映画やテレビなどの映像仕事から生まれた言葉なのだそう。そんなロケハンが、時代によって変化してきている。文字通りの時代の進化という意味と、自分の歩み的時代という意味の2つの変化▼変化その1。ビバ・動画! 今回のロケハンは2箇所で、媒体は違うのだけれど、どちらもキャンプ場のハンティングだった。その事前準備にめちゃめちゃ助かるのが動画だ。20年前にキャンプ場で撮影するとしたら? 専門誌が出しているキャンプ場ガイド本を頼りにピックアップしてからのロケハンだった。WEBが一般化してからは集合知というやつなのか、ブログやインスタなどのキャンプユーザーの情報が参考になるようになる。そんなデジタルという外箱の進化に加えて、いわゆるひとつのキャンプブームというやつが到来する。結果、どうなったか? 動画天国である。キャンプを楽しむだけでなく、キャンプの楽しかった思い出を残すことも楽しい、と感じる人が増えているようで、全国各地のありとあらゆるキャンプ場が動画で紹介されている。20年前と比べるとすごい時代だ▼変化その2。人物撮影からアウトドア撮影へ。こちらは個人的な変化なのだけれど、それこそ20年前のロケハンといえば人物撮影のためのものだった。光が落ちてからの撮影のためのロケハンを夕方からしていて味のある路地裏を見つけて、本番ではその路地に水を撒いて、さらなる味をだす先輩カメラマンにしびれたり、とある女優をどうのようなシチュエーションで撮影したらおもしろいかを打ち合わせしていて「カプセルホテル!」となり、そのロケハンをしたり。某ミュージシャンのインタビューを喫茶店でしていて、それ終わりで事前にロケハンしていた場所へ移動しての撮影をしようと思ったら「ここでいいじゃん」的なことを言われて(マジか、こいつ!)となり無理矢理に近いかたちで連れていったら、意外にもノリノリで撮影に協力してもらえたり。その撮影場所はロケハン中にカメラマンが見つけたちょっとしたユーモアのある場所だったから、それを気に入ってもらえたわけで、そのカメラマンのことも「すげぇ!」と尊敬したりしたものだった▼というわけで、ロケハンにまつわる2つの時代的変化があるのだけれど、ちょっぴり意外だったのは(あれ? どうやらいまも昔もロケハンが好きみたいだぞ、俺)ということ。いったいどういうところが好きなんだろ? 続きはまた来週、というか今週の週末にて(唐澤和也)