からの週末20210404(日)
窪塚洋介さんと気仙沼漁師カレンダ2022
▼なんだか、ライターみたいな1週間だった。いや、もちろん肩書きとしてはいまでもライターでもあるので別の言い方をすると、ライターとしての書き物や調べ物の量の多さや、なによりもライター脳がフル活動していた1週間だった。怒涛のライターみたいな日々はまだまだ続きそうですが、いやはや心地よく疲れました▼ライター脳フル活動の最大案件は、窪塚洋介さんのインタビューだった。池袋ウエストゲートパークのキングにして、ピンポンのペコにして、沈黙のキチジローである。インタビューそのものは掲載媒体(週刊SPA!のエッジな人々)で、もしよろしければチェックしていただくとして、窪塚さんは生き方や言葉選びが独特でめちゃくちゃにおもしろかった。とくにプロモーションがあったわけじゃなく、つまり、出演映画作品等の宣伝を兼ねたインタビューではなく、週刊SPA!の若手編集者Kくんのオファーを気に入って受けてくれたとのことだった。そのことがまた、かっこいいし、いまどき珍しいパターンだなぁと何度目かの膝を打つ。というか、有名人のインタビューを以前ほどは頻繁にやらせてもらっているわけでもないので想像でしかないけれど、いまの時代のほうが、以前にも増してプロモーションインタビュー(出演映画作の公開前に宣伝を兼ねて取材を受けるなど)が主流だと思う▼「すべてのインタビューはプロモーションである」との言葉は、ビートたけしさんのものだった。はずだ。有名人インタビューを中心に仕事をしていた頃にその言葉を書籍か雑誌かで読んだ際に激しく共感した記憶がある。いまさくっとググってみたが該当する記事等には出会えなかったし、たけしさんの言葉だとしてもその真意はわからないけれど、私の意訳としては取材させてもらった人や作品の〝価値みたいなもの〟が少しでもいいからあがる=プロモーションにならなければインタビューをさせてもらう意味がないもんなぁ。その点こそが共感ポイントだった▼繰り返すがたけしさんの真意はわからないので私の意訳の意味での「すべてのインタビューはプローションである」という〝プロモーション〟と昨今の雑誌業界で一般的であろう「プロモーションインタビュー」の〝プロモーション〟は、同じ単語なのにちょっぴりニュアンスが違っている。プローモーションインタビューだからといってプロモーションにまつわることだけを聞いていたら、たとえば10誌の取材があったとしても内容はほとんど変わらないだろう。つまり、おもしろくない。そうじゃなくて、プローモーション案件を中心にお聞きしながらもいかにして〝人となり〟に迫るかが重要だと若手時代にお世話になった編集者から教わった。あれ? 教わったのかなぁ。もしかしたら、これまた私の意訳かもしれないけれど、いまだにその思いは強い。プロモーションインタビューというきっかけがあるとはいえ、その人の人となりに迫れなければ、ライターとしてあまりにも芸がないのではないかと。だからこそ、可能性としてはなんでも聞いていい窪塚洋介さんのインタビューではライター脳をフル活動させて、現場でもフルスイングだったと思う▼ひとつ気づいたことがある。それは、フルスイングする仕事というのはやっぱりいいぞということ。達成感と反省点がバランスよくちゃんとあるのがいい。そして、非プロモーションインタビューというのは、それこそライターの芸が試されているのだなぁということ。あれ? 気づいたことがふたつあった。ま、ま、話を続けると、逆にいうとプロモーションインタビューのいいところは、きっかけがあるところ。ところが〝非〜〟の場合はきっかけがなく、切り口はこちら次第ということになる。幸い、週刊SPA!には若手編集Kくんともうひとり、私にキレ澤とのあだ名を付けたT副編集長がいて、事前打ち合わせを大切にしてくれる人たちだった。結果、今回ならではのテーマを用意して現場に臨めたけれど、ライターである私は事前リサーチをいつも以上に重ねないと不安で不安で、ライター脳もフル活動となった次第です▼さて、この原稿は東北新幹線の中で書いている。なんだか、ライターみたいだ。そして、ライター脳がフル活動するであろう、次の仕事が始まっている。気仙沼漁師カレンダー2022の取材だ。ライターを乗せた新幹線は、もうすぐ一ノ関駅に到着する(唐澤和也)